タカタアグリコンソーシアム
本日の現場は岩手県奥州市江刺の菅野農園さんに視察に行って参りました。
菅野農園さんはりんご農家さんとして岩手の農福連携のパイオニアで
7年に渡り農福連携を推進されています。
りんご栽培は年間を通して作業工程が多く農福連携との相性が良いとされています。
実際に岩手県の農福連携実績は奥州市が15件でダントツの1位となっており
その多くはりんご農園での農福連携(農福連携の2位は久慈市の7件)
その奥州でリーディングカンパニーとして牽引されてきたのが菅野農園(公式webサイト)さん。
今回の視察の目的は
そんな菅野農園さんでも新たにA型とB型の多機能型で福祉就労事業を始められたことと、廃校になった小学校を利用してその就労支援が展開されることから
その現場を見せてもらうべく視察に行って参りました。
菅野農園さんのりんご畑は陸前高田のりんご畑に比べるととても広大でした。 りんごの収穫量は180トンにもおよび、55種類のりんごを生産管理されています。
広いのは農地だけではなく、農福連携にかける思いも大きく
菅野農園の代表である菅野千秋さんはこう話します。
「農福連携を通じて、そのストーリーが消費者の方々にも届くことで
同じように障がいを抱えるお子さんを持つ全国の親御さんからのリピート購入も多く、障がい者でも社会で活躍できる実例を示してくれて勇気をもらえました、と感謝や激励をいただくことも多いんです。その度に菅野農園もまだまだ頑張らないといけないなと身が締まります」
さらに今後の展望もさらに大きく
「現在、菅野農園では障がい者雇用もしていますが、さらに就労継続支援A型やB型を自社内に設けることで障がいのある方でも段階を踏んで作業参加できることや、さらにそのステップアップを設けたいんです。」
菅野さんの農福連携はさらにその先を見据えています。
視察では実際に施設外就労でりんご作業に来ていた
奥州市の就労継続支援B型事業所のワークセンターわかくささんの作業の様子も見ることができました。 みなさん作業の慣れもそうですが、とても取材慣れもしていて頼もしい限り
「今日は視察が来るということで、まだかまだかとみんな張り切って待っていましたよ(笑)」
と菅野さんは嬉しそうに語ります。
農福連携をする上で必要なことは何ですかと尋ねると
何よりもトイレの整備や休憩所の整備が大事とのこと
菅野農園では1ヘクタールに1個トイレを設けており
昼休憩や昼食も取れるように休憩所も設けているのだとか
みなさんが働きやすいように環境を整えることも
農福連携に大事な準備ということがわかります。
その後は場所を奥州市江刺伊手地区センターに移し
廃校活用に関しての行政とのやりとりやその背景
廃校の活用方法について意見交換会を設けていただきました。
今後はタカタアグリコンソーシアムも菅野農園さんの背を追って
菅野農園さんと情報共有や連携をとりつつ
岩手県の農福連携を盛り上げていきたいと思います。
視察の受け入れを快く対応いただきました菅野農園さん。
視察仲介をいただきました岩手県社会福祉協議会さん。
ありがとうございました。
文:鈴木 拓